テーマ:竜胆戦記

竜胆戦記(3)

 私がはじめて青空様の下っ引きとしてお仕えする前に、出会いの話をいたしましょう。 安政の大地震が起きる前の年、年暮れも近い12月の頃でした。 そろそろ寒気も緩みそうなものでしたが、その年は寒さが長引いて、道行く人の挨拶も寒うございますねがほとんどでした。  魚屋というものは朝は早いものの昼には暇なものでして、私は昼間から鰻…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

竜胆戦記(2)

 その昔になりますと、私は下っ引きでございました。 下っ引きというのはそうですね。今でいう警察の手伝い、のようなものでございます。  江戸には岡っ引きというのが居てさらにその下に手下がいてまたその下に下っ引きがおりましたが、熊本にはそんなものはついになく、与力様や同心様の下に、普段はそれぞれの町仕事をする下っ引きがついておりました。…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

竜胆戦記(1)

アイドレス系小説と小説式神の城再開の前に、そして2年先のために *この作品はフィクションです。実在の歴史・事件・人物とは関係ありません。 //  その昔になりますと熊本は武士が大層多いものでした。今もたくさん医者がいるのは、その名残であったりします。 部屋住みでやることもない武家の次男三男ができる商売が、それと道場や寺子屋の先…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more