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zoom RSS 外つ歌:復活の眼鏡

<<   作成日時 : 2019/01/26 00:06   >>

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 ヤガミが目を覚ましたのは促成クローン用ポッドの中でした。”08ワカミヤ”と書かれたポッドの中を眺め、自分が積層バイオプリンターで現在進行中で印刷されているのに気づくと、ため息をついて再度眠りました。起きていてもやることがないと思ったのです。
 目が覚めたのはそれから六時間ほど。ポッド内の培養液が抜かれ、ヤガミはべとべとする気持ち悪さと裸眼視力の悪さに辟易しました。
「なんでバイオボディなんだ」
 ヤガミが悪態をつくと、無かったからに決まってるでしょという返事が返ってきました。黄色いジャンパーを着たニーギ・ゴージャスブルーが呆れた様子で立っていました。
「とりあえず、眼鏡をくれ。話はそこからだ」
「はいはい。強化眼鏡。これだけは無事だったわよ」
「だろうな」
「あと、パンツの方を先に要求すべきじゃない?」
 マジマジというニーギの言葉に肩をすくめて、ヤガミは眼鏡だけでシャワー室に向かって歩き出しました。
「こらー! フルチン禁止!」
「目を瞑っていろ」
 ニーギは大人しく手で目を隠しました。
「終わった?」
「まだだ」
 水音がしばらく続いて、止みました。
「もういい?」
「パンツはどこだ」
「バカ!」
 ヤガミは頭を掻いて何を言っているんだと頭を振りました。
 なんとかタオルだけは貰って腰に巻き、ヤガミは廊下を大股で歩きました。行き交うピロット族の女性が恥ずかしそうに左右に分かれるのを見て、俺の方が恥ずかしいと思ったのは間違いありません。
「こいつは帝國かなにかの船だな」
「さあね。男子更衣室はあっち」
「俺の服はあるのか」
「……それは倉庫かも」
 ニーギの適当さに呆れながら、倉庫に向かって歩き出すと、ヤガミは青の厚志に見つかって抱きつかれました。
「ヤガミだ。元気だった?」
「元気だ。生まれたてだよ。中年だが。それより幼くなってないか。美少年が台無しだぞ」
「そうかな」
 にこーと笑った青と、少し笑うヤガミを見て、BLやんなとニーギは文句を言いました。
「BLって何?」
「ブラックレディだろう。ともかく、着替える」
「手伝うよ」
「そういうところだー!」
 ニーギの叫びに、ヤガミと青は同時にその顔を見ました。
「セーフ」
「セーフ」
「アウトアウトアウト」
 アウトを連呼するニーギ向かって、ヤガミと青は良い笑顔。そのまま肩を組んで倉庫に入って行きました。

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