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zoom RSS 小説アイドレス 0303

<<   作成日時 : 2010/03/03 18:16   >>

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時は、少し戻る。
場所は、リアル(第1世界)の、大阪である。

 筆者と是空は、この地を訪れていた。

アイドレスの、飲み会があったのである。


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 アイドレスというゲームには、飲み会が必要である。
アイドレスをやる上で無限に発生するあれやこれやを飲み会で定期的にはらす必要があった。

 アイドレスを知らぬ人には何とも奇妙な顔をされる話ではあったが、これはニューワールドの一般常識であった。現実の常識とは、だいぶ違う。


アイドレスは、そう。異世界の物語である。

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小説アイドレス 0303

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 この日も、是空は戦争に厭いていた。

病気である。病名を戦争嫌い、という。
アイドレスプレイヤーの、風邪よりよくかかる病気である。

もちろん戦争を好いているアイドレスプレイヤーは、いない。
一方で自国が荒らされているのを見るだけで泣いたり、引きこもりになったり廃人になったりするアイドレスプレイヤーは、たくさんいる。

「だいたいなんでいきなり戦争なんだよ。はぁ? 話し合いできんのか、話し合いは」

と、是空はこの日の昼も絶好調であり、酒を飲みながら、くだをまいていた。

そして海法が調子悪い、どうしようと、だれに言うでもなく、ぶつぶつつぶやき始めた。いささか怖い、風景である。

筆者は黙って酒を飲んだ。アイドレス小説がはじまってこちらの、是空の変化を考える。
そう。変わったところはあれだ。

大統領はつかれておられる→大統領は病気であられる

への進歩だ。

気づけば是空はいびきをかきながら盛大に寝ており、筆者は途方にくれた。アイドレスイズリアルだが、リアルでアイドレスの話には、中々つきあってられない。

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 大阪という、街がある。
東京に次ぐ、アイドレスプレイヤーの集結地点であり、いずれはここに、砦が、開発拠点が置かれる予定である。

この土地。そもそも趣味性の高いエリアであり、開発者候補がたくさん存在していたのである。

テストプレイヤーにも事欠かず、アイドレスプレイヤーを軸にして、オフライン上での新型のテストと開発が構想されていた。

だが、その日の夜に一番乗りしていたのは、大阪の者ではない。
風杜という、愛知の民である。地の利を生かしてどっちにでも出てくる人物であった。

風杜は、アイドレスプレイヤーと再会するのを素直に喜んでいる。

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 一方その頃。
筆者と是空は、タクシーの中にあった。
二人とも腕を、組んでいる。

「ゲームの話してもいいですか」
「宰相としての立場でしか、発言しないよ」
「それで結構です。文句は無限にありますが」

宰相はタクシーの中で片方の眉をあげた。
「キノウツンをかわいがり過ぎてるとか言うなよ。あそこは狙われ過ぎている。ゲームバランスの修正が必要だ」

是空はタクシーの中で大統領として口を開いた。
タクシーの運転手は賢明であり、この深刻な話を、知らない振りをした。

「それは感謝しています。違います。共和国民は宰相が帝國をかわいがってるのを不満に思っています」
「悪童元帥や秘書官長がきいたらリアルファイトになるから言わない方がいい。もちろん、各帝國藩王もだ。彼らに私から何かの援助があることはない。だからこその独立の自負がある。好きで選んで帝國にいるという強力な自負だ。本当にリアルファイトになるぞ。注意したほうがいい」
「はぁ」

是空は黙るのもそこそこに顔をあげた。真の話題は別にあった。

「話を変えますが、戦争を避けられませんかね。俺は、戦争については自信ありません。海法も本調子ではありません」
「相手はクーリンガンだよ」

「そうなんですけど、そうなんですけど! そこをですね」

「また無茶を」
「無茶でも。戦争がはじまれば、人の心が、折れます。盛大にべっきりぼっきりと」
「折れればいい」
「アイドレス初のリアル戦死者を出したくないと言ってるんだ!」

「……」

宰相は是空を見た。本気そうであった。リアル戦死者とは大仰なと思ったが、ゲームにマジ生きしてるこの人物ならあるいはと思われた。

「戦争は避けられないが、早くは終わらせられるかもしれん」
「それは?」

「核だ。核を使う」
「えー。それまるで俺たちが悪い人みたいやん」
「泥沼の陸戦よりはいいだろう」
「そりゃそうですが」

 あるいは是空の調子が良ければ、核の使用をとめたかもしれない。だが彼は、行きすぎた平和主義者が一番核兵器のボタンを押しやすいという顕著な類例になりかけていた。

「それしかないですかね……」
難しい顔の是空。
宰相は口をとがらせる。

「他にもあるさ。だが、分かるだろう。敵は強い。すでに悪童がきついと報告してきている。まるで三輪さんだと。皇帝からこっち、AIはすでに人間超えが普通になりだした。これから差はどんどん開くぞ」
「三輪かぁ。あいつとまともにやって勝てるとは思いません」
「俺だってそうだ。だからまあ、俺なら反則技使う。貴方は?」
「自分なら、場外乱闘ですね」
「同じようなもんじゃないか」
「違いますよ!」

是空は声をあらげた。その辺の微妙な違いが、共和国と帝國の差であるようだった。

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