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<<   作成日時 : 2008/12/22 04:04   >>

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電網適応アイドレス

”古代とは人にとって世界が、右も左も分からぬほど新しかった時代を言う。”
                           ヒストリーより。

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 是空砲という名前が初めて人々の耳に聞こえた時、大抵のアイドレスプレイヤーは笑うか、かわいそうにと思うか、あるいはこれから起きるであろう惨劇に、震えた。

なお反応が後に行くほど、有力なプレイヤーである。

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 実のところ、アイドレスにおける優れたプレイヤーというものは、素人から見れば、滑稽なほど、臆病で、想像力に豊かである。

それは、どこか古代の人々を思わせる。
風が吹けば精霊を見、暁を見て優しさを思う。そんな人間達が、アイドレスの有力者たちである。ニューワールドは、我々の歴史の最初を思い出させる人物が多い。

それは、偶然の一致ではない。
歴史は勝者が描くものである。今、歴史に残る滑稽なほど、臆病で想像力に豊かな古代人達は、言うならば古代における勝者である。

古代とは人にとって世界が、右も左も分からぬほど新しかった時代を言う。
そして、新しい時代という点では古代とニューワールドは、同じである。やはりそこでも同じように生存競争が起きており、古代の、かつての我々の歴史でそうであったように、ニューワールドでも、臆病で想像力豊かな人間が生き残って勝者となっていた。

 右も左も分からぬほど、新しい時代での、優れた生存戦略は、実のところ小心で想像力豊か、なのだった。
人体も、天候も、農業世界のありようも、何もかもよく分かってない時代。人は風邪で、道に迷うだけで、夜で歩くだけで、簡単に死んだ。現代では考えられないほど人は、弱いものだった。
それ故に、些細なことも見逃さず、それでいて想像を巡らして物事の関連性や理屈を考えて動くものが、成功した。

古代は間違っても、勇者などが生き残る時代ではない。
勇者が活躍する時代は、もっと後、人が強くなる古代の終わりを待たねばならぬ。

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 是空砲という名前を聞いてアイドレスプレイヤーの有力者たちは、恐怖を覚えた。
臆病者が新しい潮流や風の流れを見て、震えたのである。

臆病者というのは、無論のこと正しい表現ではない。古代、臆病が勝者であった時代には、臆病は臆病とは呼ばれず、もっと良い響きの語で呼ばれている。

それを、畏れという。

言うならばニューワールドの有力プレイヤーは畏れを、知っていたのだった。
古代さながらに天地(あめつち)の様子を見て、時代の流れを感じていた。

 畏れを知る者の代表を、玄霧と言う。にゃんにゃん共和国、玄霧藩国の藩王である。
アイドレス社会での発展に取り残されがちな森国人をうまいこと舵取りし、環境保護と技術発展の双方をバランス良く進め、他の森国群と比べて最高の発展をおさめていた。
その性格は卑俗ではあったが畏れを良く知り、それゆえに成功している。

 それにつけても。藩王とは難しいものである。成功している者だけでも王道はたくさんあり、どれが正しいか、規則性などないように見える。古来、王は天命を受けて立つ(王権神授)というが、確かに人には見えぬ何かに選ばれているとした方が、よほど規則正しく、また学問らしく聞こえる。



玄霧藩王、玄霧。
 その王道は、小市民である。玄霧は誰が見ても藩王というよりは商家の手代か小役人という風に見えたが、結果と実績は見た目を完全に裏切っていた。

 その玄霧は、是空砲と聞いて、民とともに震え上がった。森国で最高の発展を遂げているとはいえ、所詮は森国、戦にも経済にも、見るべき事はない。

もっとも玄霧が震え上がった方向は民とは全然違っており、このあたりに、成功した古代人に共通したもう一つの点、すなわち畏れだけでなく想像力の豊かさを見ることが出来る。

 玄霧の国民は、光の国の強すぎる力を、畏れていた。
玄霧は、ニューワールドの民が、時としてプレイヤーの思いとは別に動き得ることを、畏れた。

対応は割れた。国民が光の国に対抗する手段をとり始めたのに対し、玄霧は対抗などしないように政策に建築に、光の国との共同声明にと、手をうち始めていた。

味方同士で仲違えなどせぬようという、転ばぬ先の杖、対策である。

見事と言える、玄霧の読み勝ちであろう。
畏れだけでは、良いプレイヤーとは言えぬが、これに豊かな想像力がつけば、文句はない。

 ちなみに当事国の上に当事者で本人である是空は、現実において遠い目をすることを一分、新手の罰ゲームよ!彼はまた新たな嫌がらせを思いついたのよ! とお姉言葉で周囲にわめき散らすこと一時間の後、慌てて光の国の政策担当である真琴とともに、政策対応を始めている。勝手に街に巨大兵器をおいてはいけませんという、内容であった。

玄霧は呼吸併せて是空と共同声明など出し、他国より切れるところをさらりと内外にみせつけつつ、最大の経済力を持つ光の国の人々を喜ばせた。口先だけで出来る芸当で、これほど戦果を挙げた例もなかろう。向こうしばらくの経済発展は、これで約束されたようなものであった。

 とはいえ、そう簡単に問屋はおろさぬ。
光の国の裏切り者、川原の昇は、玄霧国の同一存在という自己の分身をそそのかし、共和国中を巻き込む争乱を起こそうとしていた。この昇自体はエースの悪童屋・四季と是空によって捕らえられていたが、仕掛けた陰謀だけはのこっていて。これが、爆発した。

どうみても対是空砲、否、対光の国対策としか見えぬ、レーザーに対抗した結界都市が造られ、これが、光の国の怒りを買った。

玄霧は、慌てた。
ついでに是空も慌てた。

 是空は是空砲を封印することを宣言し、玄霧は結界都市を無力化する予定であることを発表している。

 エリスタンが無名を荒らし、今また光の国に攻め入ったとき、是空は二kmにも及ぶ敵を前にしながら是空砲の使用許可をださず、古くからの国民と、元国民の力を結集して、これと戦った。
これに暁の円卓の藩王、白石裕とその幼い妻ほむらが、援軍として到着している。

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