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<<   作成日時 : 2008/04/26 10:10   >>

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リターン・トゥ・式神の城外伝 月光城 最終回

 既に日は沈み、満月が煌々と照らしていた。
 銀色の光は、湖面を白く輝かせる。
 否。単なる反射ではない。
 湖面には城が浮かんでいた。
 白く輝くお伽噺の城。

「なるほど、こりゃすごい」
 日向がひとりごちる。
「あの城から夢繰りの力を感じます。大勢の魂が囚われてると見て間違いないでしょう」
 静かに小夜が告げた。
「よっしゃ、行くぜ」
 いまにも上着を脱いで湖面に飛び込もうとする光太郎を日向は押さえた。
「まぁ待て。エミリオが、何か知ってるかもしれん。この国の言い伝えに、あんな城はないか?」
 すっと前に出るバトゥをエミリオは押さえた。
「僕を呼ぶときは伯爵といえ、ニャポニチ(日本人)」
「その肩書きがおまえなのか? 子供の内から他人の作ったものに寄りかかってたら、ロクな大人にならんぞ」
「なんだと!」
「それより気付かないのか?」
「ん……あぁ、そういうことか」
 二人は、いつのまにか通訳なしでしゃべっていた。
「専門家の意見を知りたいが……」
 日向は小夜とふみこのほうを見る。
「魔術の働きね。聞く必要もないでしょうに。ほら」
 ふみこは、湖を指す。

 湖面は消え失せ、そこには、巨大な城がそびえ立っていた。

「話を戻すが、あの城、おまえさんとこの言い伝えにはないのか?」
「あるとも。月光の時に現れる城。白鳥城という。だが、領民を喰うという話は聞いたことがない」
「何者かが縁起、因縁を利用しているのでしょう」
「ま、行けばわかるんじゃないかなー」
 薙乃が明るくいった。
「だな」
 光太郎が上着を着直す。
「広そうだな。手分けして探そう。くじ引きでもするか?」
「イカサマして光太郎と一緒になるでゴザルよ」(おお、ちょうどここに拙者がつくったクジがあるでござる)
「こ、光太郎さんは私と……」
「待ちなさい、そこの不純異性交遊コンビ! 歴史保安警察が許しても、このレイカちゃんが許さないわよ」
 ふみこが呪文を唱える。ロジャーが刀を抜く。エミリオが冷ややかな目でそれを見下ろし、流れ弾をバトゥが弾く。爆発を背景に光太郎と小夜が顔を赤くしながらいやこれはちがうんですそうだちがうちょっとまってくださいちがうんですかいやおまえもちがうといっただろうだからってそんなにすぐいわなくてもレイカちゃんわかんなーい、と、大騒ぎである。
 日向は、ポケットを探ったが煙草はなかった。
「しっかりしろ、おまえが呆けてていてははじまらんぞ」
 金が日向をつっついた。
 日向はためいきをついてうなずいた。
「そのへんにしとけ。組み合わせはジャンケンだ。さっさと突入して朝が来る前に終わらせるぞ」
「おー!」
 統一感のない返事をあげながら、一行は城へ突入していく。
 小夜と光太郎は言い争いながら。
 エミリオはそっぽを向きながら。
 ロジャーとふみこは盛大に争い合いつつ。
 何で私が、と、つぶやく金。
 日向は こっそり笑う。つきあいの長いやつも多いが、これだけ、ばらばらな集まりも初めてだ。
 だがまぁ、たまにはいいのかもしれない。
 いつもいつも使命だ運命だ反逆だと肩肘張るのも疲れるものだ。
 結局は人助けだ。違いがあるわけじゃない。
「いこ、パパ」
「あぁ」
 差し出される手を日向は取って、城への門をくぐった。

/*/

「もう噂はききましたか。ええそりゃもちろん。話題沸騰にお答えして、ゆかーり、
バージョン4ぉぉ!! 残念ね。ここから先には進めないわよ。アーハッハッハッ」

「パパ、ああいうのが好みなの?」
「いやまて誤解だ」
「でも毎日お花買ってるんでしょ」
「そもそも、それとあれは違う。なんか色々混じってないか?」
「そこ、ボスを無視して、無駄話しない!」

 日向は、苦笑した。
 たまにはいいかもしれないが、まぁ、たまにでいい。
 早いとこ終わらせよう。
「大神雷球!」
「ゆけ、ストライダー!」
「きゃぁぁぁぁぁ!」

/*/

 誰もいなくなった湖面に女は現れた。
 黒いスーツにサングラスの女性。
「ごくろうさま」
 自分の息子と、その仲間達につぶやく。

 前回は神聖同盟と裏切り者に先を越されたが、今度こそは、先回りできたようだ。

 ドリームパークシステム。人間の意識を同調させて望み通りの夢を見せる娯楽装置。前ループの遺物。リューンの異変を納得させるほどに貴重ではある代物。

 息子と仲間達は、大騒ぎをしながら、戦闘をし、その事実に気付き、パークを破壊するだろう。格好のカモフラージュだ。

 宝を隠すために、フェイクの宝を置く。古くからある有効な手段だ。自分も、騙されるところだった。
 最も巨大な彼の者の遺跡。
 今度こそ、セプテントリオンが奪取する。
 広がる巨大な地下空洞に、MKは、ふわりと身を投じた。

NEXT STAGE→アガルタ(?)

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