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zoom RSS バレンタイン御礼企画 チョコありがとうございます3

<<   作成日時 : 2008/02/21 18:29   >>

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バレンタインの侵攻

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 その戦いは、無限の加護が降り注ぐバレンタインであることを利用して行われた軍事作戦である。 これまでどれだけ加護があろうとも、バレンタインでは争いを起こさないという不文律があったが、それを裏切る形で戦いは起きた。

 戦いを引き起こしたのは、メビウスという男である。かのものの名を連呼して、結果としてそれを呼び寄せた。

地に災厄がばらまかれ、アイドレスはシーズンオフ中に終わるという愉快な事態になりつつあった。通常のエースすらこの事態には対応できず、海法にいたっては、なりそこないとして自国の民を殺戮してまわっていた。

対抗策はすぐに練られた。ルールの改定は急ぎとられ、後続の事件を禁止する一方、考えうる中の最高の人材達が深夜の6社会合で選ばれて投入された。

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 セプテントリオンの玄関とまで言われた世界忍者国の女藩王、結城由羅はチョコと酒を盛大に送っていた。3波に分けて送って着ている。そして祈った。全ての滞在ACEの安全を。

世間がどういおうと、この人物には乙女なところがある。加護の話をきいて何度もチョコを送るようなところが、それである。結城由羅は心を痛め、出来ることの最善をやって祈った。

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 チョコの仕分けを飲み会の待ち合わせを一時間間違えて手伝っていた永野英太郎が結城由羅のチョコを見つけたのは、おそらくは偶然ではなかろう。一杯送っていたのである。だから、それは彼女が引き当てた彼女の実力であると、書く。

永野はリアルで感涙の涙を流し、芝村さんはひどい人だと日頃の口癖でののしった後で、介入を試み始めた。血の代わりに火が入っていると揶揄されたこの男に、久方ぶりに締め切り以外を心配する心が湧き上がった。

彼は職務が終了する17時を待った後、厳かにつげた。

「介入特権を使う。我は永野英太郎の永野英太郎としてこれより、お前の理不尽とやらに介入する」

 前夜対策のうちあわせしたやんとか宰相は思ったりしたが、本人のやる気に水を注ぐのはいかにも無粋な気がしたので、黙った。

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 遙かなる南の島。分校、校舎の一角。

 不意にとも突然とも言えるような唐突さで永野英太郎の瞳の中に炎が湧き上がった。血の代わりに炎が流れ始め、どんなに殴られても膝をつかぬ脚が、交互に動いて彼に胸を張らせた。彼には聞こえたのだった。異世界の女王の嘆きと悲しみが。

英太郎は校舎の窓を叩き割ると堂々と外に出た。

突然の乱心に教室にいた皆は慌てふためき、委員長である石塚は古関を派遣して英太郎を止めようとしたが、その彼女は走り寄った古関は英太郎の瞳を見て息を飲んで動くのをやめてしまった。その横顔が、ひどく怒ったジャスパーに似ていたからだ。

「なんで怒ってるんですか」
「理不尽に」

「そんなのどこにだってあるじゃないですか」
「だからって俺が怒らないと思うのは大間違いだ」

古関は助けを呼ぶようにえりすを見たが、窓から覗き込んでいたえりすは不思議そうな顔をするだけだった。

古関は顔を戻すと、アルフの顔で夢の中の友人に似た顔の英太郎に尋ねる事にする。

「どうしてもいくのね」
「どんなことをしても」

それは永野英太郎の永野英太郎たる言葉である。
古関は言葉を聞いて校庭に埋められた遊具である鉄棒を一本引きちぎって武器にすると、分かりました、ついていきますと告げた。

彼女には彼女の理屈があった。夢の中の失敗を、彼女は繰り返すつもりがない。

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 永野英太郎が校庭を女アルフ一人連れて進軍する様を見て微笑んだ者がいる。
あおひとの忠孝、蒼の忠孝だった。
瞑想通信のための水盆に浮かぶ姿を見て、変わってないですねえと言った後、彼は使いを派遣して永野を呼びにやることにした。前線指揮官は常にたりておらず、彼は生き残った民と、愛しい妻と子と、ロボに支援する必要があった。

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 テルが持たせたメモ帳をもって、01ネコリスの小さいのが一匹、楡の木の木陰から現れた。この南の島にはなぜかハルニレがあって、そしてそれは、英太郎の進む道の傍にあった。

英太郎はまっすぐ左手を伸ばした。ネコリスが左手から肩に乗り、首にかけられたちいさなポシェットの中のメモ帳を届けた。

英太郎と古関とネコリスは並んでメモ帳の中身を見て深く感謝すると、楡の木の木陰から姿を消した。

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一方その頃。 燃える巨木が並ぶ森林の中。

 日向は蒼燐からの加護を使って攻撃を回避した。彼が新潟土産を食べて得たカロリーは、ここに見事に回避に役立ったのである。

くそ、なんだこいつらは。

叫ぶ日向。次々と現れる人を悪質に戯画したような化け物どもにかこまれ、彼は腹が立っている。
人でない狼だからと言っても、いささか人が、哀れに思えたのだった。

「いい心がけだ」

背後から銃声。2匹の化け物が吹き飛んだ。どうみても嘉納だった。敵になっても弱い。

「あんたは?」
男はともかく、女は哀れだったな。日向はそう思いながら、口を開いた。
帽子を被りなおした援軍は、冴えない中年の小男だった。目をそらしたら、次の瞬間には忘れるくらいに。

「狼の王とでも呼んでもらおうか。自称だがね」
うなずく日向。
「確かに、狼の臭いはしないね。久しぶりだ。ロボ。いつぞやはどうも」

「覚えていてくれて嬉しいよ」
そう言ってロボは微笑んだ。

「人間ほど見た目に流されたりはしない」
日向もそう言って歯を見せて笑った後、ロボを見て口を開いた。

「お前さんがいるってことは、世界の終わりが来てるんだな」
「終わらないさ。俺がいる」
「疑ってはいない」
「知っている」

二人は手を握った。日向は口を開いた。

「世界の危機にもいいことはある。お前とあえる」
「そいつは女にいいなよ」

日向は歩き出したロボを見送った後、口を開いた。
「俺はもてない」

背を向けたまま、優しく笑うロボ。
「どうかな」

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「うぉぉぉぉ、しろさーん」
チョコをかじりながら毎度のようにそう叫んだのは、ながみ藩国、ながみ藩王である。別にピンチではない。口癖であった。

人型戦車の移動にかかるAR消費1という特性を利用して、彼は人型戦車部隊を海法よけ藩国にデリバリーしてACEたちに届けるつもりだった。

 彼が輸送する人型戦車は15両。最新機である新婚号も含まれており、いずれも整備が行き届いていた。
あとは合流してパイロットさえ乗れば、縦横無尽に動いてくれるだろう。


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