BALLSボーナス レムーリア外伝(2)
岩手文明は部下の事で頭を痛めていた。
部下が褌だけで出社してくるのである。
いや、ネクタイもついてる、ついているがっ。
いつも目をつぶっているようにしか見えない岩手端正な額に、皺が寄っている。
扶養家族も出来たことだし、まっとうな仕事でもして過ごそうと思って大和丘商事という他世界と商売しているのだけがウリの3流商社に入って半年、頭角を表して部長になった瞬間についた部下が、徳島セイ、褌課長であった。
コーヒー片手に窓に物思いに更けるセイの尻を見て、頭を抱える岩手。
とんだ災難だと思う。たちの悪いことに、褌以外では部下は完璧であった。礼儀正しく、仕事熱心で、実績も積み上げている。女子社員からの受けもいい。 下手にケチをつけて部下の士気も下げたくない。パワハラだと言われるのも心外だ。
ああ、だがしかし。岩手はセイの尻を見ながら思う。
やはり少年の尻にはかないませんね。
岩手、照れる。岩手は一人の少年限定の少年愛好家であった。
格好だけで変態かどうかを見分けてはいけない。
岩手は本物変態である。いつも少年に殴られて日々の愛を感じてたりする。
一人自分を抱いてよがる岩手。
女子社員が不安そうにその姿を見て、セイに課長、部長が今日も悶えていますと報告した。実のところ部下の間では岩手の方が変態と見られていた。
セイは、女子社員をたしなめるように見ると、微笑んだ。
「いつものことじゃないか」
「でも、あの課長の、その、課長を見て」
顔を赤くして黙ってしまう女子社員に、セイは微笑んだ。
「人を見た目で判断してはいけない」
褌+ネクタイで言われると説得力がある。
セイはそう言うと、女性社員の横を笑って通った。肩は叩くと悪い気がしたので、触ることもしなかった。代わりに、立ち止まって言った。
「だが、君たちが困ったら、いつでも言いに来てくれ」
そう言って席に戻り、仕事を再開するセイ。
今日も忙しくなりそうだった。
部下が褌だけで出社してくるのである。
いや、ネクタイもついてる、ついているがっ。
いつも目をつぶっているようにしか見えない岩手端正な額に、皺が寄っている。
扶養家族も出来たことだし、まっとうな仕事でもして過ごそうと思って大和丘商事という他世界と商売しているのだけがウリの3流商社に入って半年、頭角を表して部長になった瞬間についた部下が、徳島セイ、褌課長であった。
コーヒー片手に窓に物思いに更けるセイの尻を見て、頭を抱える岩手。
とんだ災難だと思う。たちの悪いことに、褌以外では部下は完璧であった。礼儀正しく、仕事熱心で、実績も積み上げている。女子社員からの受けもいい。 下手にケチをつけて部下の士気も下げたくない。パワハラだと言われるのも心外だ。
ああ、だがしかし。岩手はセイの尻を見ながら思う。
やはり少年の尻にはかないませんね。
岩手、照れる。岩手は一人の少年限定の少年愛好家であった。
格好だけで変態かどうかを見分けてはいけない。
岩手は本物変態である。いつも少年に殴られて日々の愛を感じてたりする。
一人自分を抱いてよがる岩手。
女子社員が不安そうにその姿を見て、セイに課長、部長が今日も悶えていますと報告した。実のところ部下の間では岩手の方が変態と見られていた。
セイは、女子社員をたしなめるように見ると、微笑んだ。
「いつものことじゃないか」
「でも、あの課長の、その、課長を見て」
顔を赤くして黙ってしまう女子社員に、セイは微笑んだ。
「人を見た目で判断してはいけない」
褌+ネクタイで言われると説得力がある。
セイはそう言うと、女性社員の横を笑って通った。肩は叩くと悪い気がしたので、触ることもしなかった。代わりに、立ち止まって言った。
「だが、君たちが困ったら、いつでも言いに来てくれ」
そう言って席に戻り、仕事を再開するセイ。
今日も忙しくなりそうだった。