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zoom RSS ヤガミ戦記(1) と見せかけて昨年のホワイトデー御礼

<<   作成日時 : 2007/03/05 00:31   >>

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 ヤガミが目を覚ましたのは2週間ぶりである。
近くにはアンナとイカナが控えて心配そうにヤガミの顔を覗き込んでおり、ヤガミは目を細めて、いつかニャンコポンの顔があって怒ったことを思い出した。

「今はいつだ?」
ヤガミは、舞踏子が泣いていると思いながら言った。なんの理由もない直感だが、外れていない自信もあった。
「今日は5月12日2256年ペイロ」
「そうか」
「アレよ、アレ、頭、大丈夫?」 アンナは、髪を長くしていた。外見年齢は10代半ばほどで、ヤガミは女はなぜ若作りするのかと、少しばかり辟易した。
「大丈夫だ。大丈夫ではないのはアンナ、君の健忘症だろう」
体の動作チェックをしながらヤガミはそう言った。
イカナに寄り添いながら微笑むアンナ。
「良かった、その一人の例外以外には壊滅的に駄目なしゃべり方はヤガミだわ。海軍基地で発見された時は、壊れているかと思ったのよ」
目を細めるヤガミ。イカナの皿のような瞳に映る自分が、片目の色が違うことに気付いた。
「壊れている可能性は強いな」
気付いたが、無視して口を開くヤガミ。
「子供の頃の知識がない」
「そう、困ったわね」
アンナは歳のいった女だけが言える心遣いを含んだ響きで優しく言った。
ヤガミは眼鏡を探して装着すると、表情を消した。
「いや、あいつに逢う前の記憶に価値はないからいい」
「オメ、それ壊滅的思考すなわち救急車と同じ味」 イカナは踊りながら言った。
「どうするの?」アンナはイカナをぺたぺたと叩きながらそう言った。斑点模様になるイカナ。白地に水玉模様だった。元に戻る。

「決まっている。俺から逃げようとしても、そうはいかん」
ヤガミはそう言った。 トレードマークのイエロージャンパーを身に着けた。

「あら、アレね、アレ。形勢逆転ね。惚れられて逃げるほうが追いかけるほうになったというやつ」笑ってみせるアンナ。
「たぶん気のせいだ。俺は250年追いかけ専門だ。最後も知っている。俺は彼女が自分の世界に帰る所を見送って自殺する」
ヤガミは静かにそう言うと、アンナは少しため息をついて、声をかけた。
頭でも撫でてやりたかったが、ヤガミは人に触られるのを極端に嫌う。

「駄目よ、ひがんじゃ。上手くイカナいわよ」
「アンナ100点」イカナは踊った。
「あら、嬉しいわ」優しく微笑むアンナ。

ヤガミは小箱をなくしているのに気付いたが、無視した。
最初から自分が間違っていると思った。
「夜明けの船の状況を教えてくれ」
「いいわよ。でもその前に」 アンナは優しく微笑んで言った。
「なんだ?」ヤガミはアンナを見直した。
「私達を見て、何も思わない?」 アンナはイカナの触手をとって寄り添って言った。
「思わない」ヤガミの返事は早い。

頬を膨らませるアンナ。
「もう、本当に近眼ね。私、気付いたのよ」
「一応最後まで聞こう、なんだ」
ヤガミは自分の戦闘能力を確認して問題ないことを確認した。
「アキに騙されて棄てられてこっち、ずっと考えてその後何回か降られて思ったのよ。やっぱり人間の男は駄目だった」
力説するアンナ。
「イカナ、アンナと卵焼き」
踊るイカナ。

「どう思う?」
アンナにそう尋ねられ、ヤガミは3秒考えて答えた。
「おめでとう」

嬉しそうに微笑むアンナ。
「どうも思わないじゃなかったわね。私的に友達再合格。私、これでもあなたの事結構好きなのよ。イカナも」
「俺たち一緒に放射能食べた仲。水底クラブ」
「分かっている。俺も、お前達は嫌いじゃない」

ヤガミはそう言い、ついで銃をくれと言った後で思いを口にした。
「ただ、俺が、俺の一番が近くにいないと駄目なだけだ」
「今からデータを転送するわ」 アンナは火星全部が貴方の味方よと言った。
「ありがとう」
ヤガミはそう言って、立ち上がる。

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