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zoom RSS 一方・その頃(とらみボーナス)

<<   作成日時 : 2007/03/22 01:59   >>

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 雪のような青い光が、降っていた。
雪にまだ包まれたこの土地の夜は、だから月によらず、遠くまで良く見えた。

「誕生日、すぎちゃったね」
それがひどく悲しいことのように、白い帽子を胸の前で握ってしわくちゃにして、ニーギは言った。
来須は、軽く笑った。

「来年、祝えばいい」 来須もたまには、優しい顔をする。
「今おめでとうって、言っちゃだめ?」背伸びして来須の顔を見上げるニーギ。この人物は来須の前では、いつも一生懸命だった。
「構わん」 短く言う来須。周囲観察。
「おめでとう。そのクリ……サリス……」
亭主の名前呼んで、顔赤くするニーギ。

来須は微笑むと、次の瞬間音速を突破して絶技詠唱に入った。

「完成せよ! 精霊手!」

ニーギの前髪が、風に揺れた。寒さでなくて、ちょっと震える。
でも我慢して、にっこり笑った。

「今度は、ゆっくり聞いてね」自ら音速突破して、グレーター招き猫V3を背に捕まらせたまま来須に言うニーギ。
「そんなことしないでも」
来須は言いかけて、ニーギの息を呑んだ顔を見て言葉をかえた。
「そうだな」

白い息を吐いて。少し微笑むニーギ。チル4体を足技で叩き潰し、残る一匹にV3を投げつけた。口を開く。
「みんな、大丈夫かな」
「にゃんにゃん共和国に行った者は大丈夫だろう。あるいはわんわんも。それ以外は……」
来須はそう答え、周囲を見る。オズル、フリッグもいる。
ニーギは下を向いた後、僅かな時間だけ、仲間を思った。
「小笠原、大丈夫かな」
「わからん。だが最悪のことは、覚悟したほうがいい」
「でも中村いるし」
「だから小さい子供のことまでは心配していない」
「う、うん。そうだよね」無理しているニーギの頭を軽く手のひらで叩く来須。
「大丈夫だ。お前にそんな顔はさせない。俺が行く」

真っ赤になって小さくなるというか最初から小さいニーギ。
意を決して、顔をあげた。

「ちゅ。チュ、チュー!」抱きつこうとして見事にかわされた。涙目のニーギ。
来須は新手と戦いだしている。
「駄目だ」
「な、なんで敵!また敵!」 半泣のニーギ。「わーん!」暴走した。

来須は微笑み、また一体を打ち倒す。
「死んでもいいが、光にはなるなよ」
「うん」

あ……

来須の目を見たニーギは慌てて来須の頬にキスをして、これくらいいいよねと早口で言って、駆け出した。

来須はもう、駆け出している。

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