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<<   作成日時 : 2007/02/09 02:29   >>

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 FEG国王、是空は、暗い穴の中で腕を組んでいた。
何も見えない闇の中、むぅ。と考えている。

 タマの私邸に誘われ、これに乗り込んだのは、まあ仕方のないことであった。
ぶっちゃけ他に選択肢があるわけではない。応じなければ相手に得点を与える、ようはそういうゲームであった。

また一応であっても一国の王が殺されそうになるとも、いや全然考えてなかった。是空は政治家としてのタマを常識人として見ていた。

しかし。

是空は目が慣れてきたか、周囲を見渡しながら思った。

常識人の常識は、非常識な状況では常識から簡単に逸脱する。と。

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そもそもの問題は経済である。
レンジャー連邦の惨劇で知られる大量の買い注文は、にゃんにゃん共和国の市場を崩壊させた。にゃんにゃん共和国による奇眼藩国奇襲からはじまる対わんわんの戦争をくじいたのは、なんでもない。不正からはもっとも程遠い清廉な国、真面目で知られるレンジャー連邦の真面目な努力であった。

経済破綻は戦争という消費行為すら許さない状況になった。
レンジャー連邦の人気を自分の票田に加えようと、大量の資金を連邦に援助する、レンジャー救済法を可決したのはタマだったから、自業自得というものだった。

 タマの失敗は、市場の規模や実体とは関係なく予測を超えてはるかに激しい値動きをした投機筋の動きの読み違いである。新人獲得キャンペーンで得られた大量の資金が、市場に流れ始めてどこも高騰し、あげくにその激しい値動きが投機筋をさらに動かして、金が金を生むバブル経済を発生、その後追いで実際の商品受け渡し(決済)段階で実体が不足しだしてついに完全破綻したのである。
 経済運営は極度に難しい。タマはこの段階で、ほぼ失脚したと見られることになった。
にゃんにゃん共和国で経済運営に失敗して2期続いた政権はない。

/*/

 遠くですすり泣く女の声が聞こえる。これが男だったら全力で逃げるところだが、是空は声の方向に手探りで動きはじめた。このあたりが、是空が是空であるゆえんである。
どうやらここも一応は私邸の一部のようだった。

キノウツンから警告と情報が来ていたのを甘く見ていたな。是空は考える。
手を組むなら小悪党よりは大悪党。たしかにそのようだ。

一歩一歩進む。

 これがエースゲームならすぐ脱出して解決するんだが、アイドレスは不便だなあと、是空は考えた。かわりに何か面白みなり便利性などがあるはずだが、と考える是空。
是空は、アイドレスの操縦特性にまだ気付いていない。実際のところ、2月3日のこの段階ではプレイヤーは誰も気付いてはいなかった。

 足音を殺し、そして是空は立ち止まった。小さく声をかける。
「泣いている人に言うのもなんですが、大丈夫ですか」

声が急に止んだ。相手は声を呑んだようだった。

 是空は耳を澄まして相手が恐がっているのを感じる。だから、一歩下がって、しゃがみこんだ。床が小便のようなもので濡れていることを確認し、血でなくてよかったと考える。
相手と同じ目線くらいを想像しながら、もっと優しく声をかける。

「どうやら新人になった、ぜくうといいます。怪我は、大丈夫ですか」
震える声が聞こえた。
「指が……壊されて。目も」

涙をこらえる声は不謹慎ながら魅力的だな。是空は微笑んで、口を開いた。
「なるほど。けしからん奴もいますね。安心してください。すぐお助けしますよ。手は思いついていませんが」

是空がそう言うと、相手は少しだけ泣くのをやめた。声を聞く是空。
「犬の人、ですか」
「残念ながら、共に和すゆえ共和制のほうです。ぽち姫は好きですがね」
是空はになし藩国以外のわんわん帝國なら不敬罪で逮捕される内容を軽く言った。
相手の衝撃を無視して、猫らしく口を開く。
「うちの大統領が貴方に悪さをしたのなら、誓って裁きを受けさせます。この世のどんな人間にも、貴方をひどいめにあわせる権利はない」
「信じます」
「ありがとう」

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