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zoom RSS 電網適応アイドレス<Abandoned dog>(3)

<<   作成日時 : 2007/01/22 18:17   >>

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走りながら夢を見ていた。

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うそつき。

おおうそつき。

ヤガミの大嘘つきっ。

すぐ帰ってくると言ったのに。そう言ったのに。
あと一緒に連れて行くって言った。
外にも色々約束した。それと……

涙ぐんで十種アンコを投げ付ける勢いで、nicoはそう思って顔をあげた。山の中の冒険の最中だった。

もう心配なんかしてやらない、相手なんかしてあげない。彼女はそう考えるヤガミの妖精の一人である。
そう言いながらヤガミを助けに行くだろうと、それが見透かされていそうで、それが彼女は嫌だった。ヤガミのファン(というか実質的な嫁や恋人のみなさん)は、儀式魔術があるたびに気が気ではない。

 冒険の相棒は松井。(。までが名前である)と言って、これまた有名なヤガミ妖精だった。第六世界、レムーリア、第五世界、ヤガミの足跡があるところにはたいてい彼女の足跡がある。恐らく出場回数だけでいけば最高に近い人物であった。

 その松井。他のファンがいるところでは常にヤガミからは距離を置いている。二人きりだとものすごいといううわさだが、元来他人を気にしすぎるのと、面倒見たり便宜をはかってやるのが身についた天性であることもあって、ヤガミとはかなり微妙な関係であった。ありていにいって、まったくうまくいってない。
そもそもにしてこの人物、口から出るのはヤガミの悪口ばかりである。愛情表現を含む自分の感情表現が極め付けに下手なのだった。

それでヤガミと、うまくいってない。ついでにゲームシステムのせいでもない。自業自得である。

 そんな二人の冒険は山の捜索である。
ヤガミの悪口を二人で言い合ううちに、たいていなんであんなにひどい奴なんだろうと言うのが常だった。

「え、中止?冗談っ!」
「どうしたんですか。松井。さん」
 松井。が通信機を握りながらいやな顔しているのを、nicoは見ながらそう尋ねた。
渋い顔のままnicoを見る松井。。
「藩王(あさぎ)からなんか、しらいしさんが人見つけたって」
「人、ですか」
「ええ」
通信を聞く松井。。
「お金になりそうなら売ろうって」
「ええ?」
nicoもびっくりである。
「もちろん自由意思で、60億くらい。この際猫でもいいって」
「そんな」
「それが駄目ならブロマイドでも売りさばこうと」
「もっと駄目な気がしますけど」
「あの人なら、金が無いのがみんな悪いのよっていうと思うけど」
 松井。、自分の事以外には気が回る。そこまで見えておきながら自分だけ良く見えないのは周囲から見ると不思議なほどであった。

「ど、どうしましょう」
nico、目がぐるぐる。
「命令は命令。いきましょ」
松井。はそう言うと、新しいヤガミの悪口を思いついて口の端を引いた。

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