4日目(夜)12 ガンパレード・オーケストラ(白)コース2

 鈴木真央は、幸せだった。
長い夢から覚めたようなその後、何もかもが嘘だったその後で、一つだけ。一番大切なものが現実として残ったからだった。

その名前を、佐藤尚也と言う。彼女を護る、ただ一人からなる騎士の軍だ。
彼女はただそれだけをもって現実に戻ってきた。現実は相変わらず彼女に冷たかったが、真央は、自分には騎士がいると、ただその思いだけで乗り切っている。

佐藤が冷たくても、そっけなくても、真央は、その底には優しさがあると思い、めげなかった。この数ヶ月、そうだった。

 帰り道、二人で歩く。佐藤が前で、自分が後ろ。

距離はこんなに近いのに、不安で押しつぶされそうで、それでもそれを言えば不信になりそうで、真央は、言葉を飲み込んだ。早足で、距離をつめようと、がんばった。

 佐藤の後ろ、歩きながら、真央は心の中で手を顔に当てて走りながら泣いた。
夢がずっと続けばよかったと、そう思った。

 夢の中の真央は自分の意思では動けなかったが、いろいろな事を知っていた。
どんなものにも負けない心があった。そしてなによりも、なおちゃんに好かれていた。

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