4日目(昼)10 ガンパレード・マーチコース2

南の島。小笠原。

 アロハ姿の瀬戸口とジーパン姿の壬生屋は、偵察中である。
「ど、どうだ?」
「駄目みたいです。まだ体育座りしてます」

握りこぶしを握る瀬戸口。
「誰だ、俺の希望を傷物にした奴は!」
「俺たち、のでしょ? そもそも振ったんだからそういうことはなかったと思いますけど」
壬生屋は少しばかり顔が青ざめていたが、瀬戸口ほど取り乱してはいなかった。
「そう言う問題か!?」
3秒考えた後、暴れだす瀬戸口。
「落ち着いてください。貴方が暴れても、何にもならないでしょう」
「でもだな」
まだ言い足りない瀬戸口。
「相手を切って捨てるならいつでも出来ます」
壬生屋のほうが、怒っていた。
「え、あ?」
「それとも、希望ちゃんの相手をそのままにして無事に済ますとでも」
壬生屋の黒目がちな瞳に見つめられて、瀬戸口は目を逸らした。
「ですよね。よし分かった、じゃあ二人でやっつけよう。誰だ相手は!」
そしていきり立った。ため息をついてまた部屋を伺う壬生屋。
「その前に。希望ちゃんをどうにかしないと」
「しないと?」
「自殺とか」
うぐっとよろめく瀬戸口。
「非行とか」
倒れる瀬戸口。
「自暴自棄で大変なことに」
「おぉぉぉ」非行少女希望を想像した瀬戸口は悶絶した。想像を、絶していた。
笑う壬生屋。
「笑うな」
「うちの男は揃いも揃ってみんな親バカなんだから」ある意味諦めた感じで、壬生屋は優しく笑ってそう言った。笑ったのは自分の愚かさ、昔は親心と恋心の違いすらわかっていなかった。
「中村ほどじゃないぞ」
「はいはい」
壬生屋は瀬戸口の腕を取って、自分の腕をからめた。そのままぎゅー。
「いや、あの、どうしたんだ?」照れる瀬戸口。
「なんでも。さ、斬りにいきますよ」
「おおっ!」