4日目(昼)8 アイドレスコース

 友達にあうと囚人惑星に旅立ったレイカとヒューガが乗った宇宙船が正体不明の艦隊に攻撃され、爆発した時、レイカちゃんとヒューガは一緒に並んでサンドイッチを食べていた。

ハムを正確に半分こしようと苦心するレイカそっちのけでヒューガは顔をあげてあらぬ方向を見ていた。
「どうしたの? ヒューガちゃん」
耳をピンと立てたヒューガは、立派な白狼に見えた。
「まずい何かが起きている気がする」
「ほ、ほんと?」
「多分な」
「じゃあ急いでサンドイッチ食べよう」
ヒューガは何か言い返そうとしてやめて一口でサンドイッチを食べた。だいたい半分食いちぎった。
「ひ、ひどい!」
「急げ!」

 爆発する音、レイカちゃんは見ようによってはいやらしい宇宙服をあわてて着込むと、ヘルメットをかぶり、犬用宇宙服をヒューガに着せてやった。

「どうしよう。わたし、宇宙遊泳の成績Fだった」
「俺はいぬかきだ。心配するな」
「うえーん」

爆発。

一匹と一人は船外にほうり出される。

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一人と一匹で抱き合うように爆発に耐え、遠くに飛ばされながら崩壊する宇宙船を見た。いくつもの命が吸い出され、飛んでいき、消えていく。

「ひどい……!なによこれ」
「犯罪だな。宇宙だろうと未来だろうと、どこにでもある、犯罪だ」

「もっともその前に、俺たちがどうするかだな」
「くやしくないの!?ヒューガ!?」
「くやしくはないな。あれは敵だ。敵が俺に嫌がらせをするのは当然だ。敵だからな」
ヒューガは静かに言った。
「俺が敵を食い殺すのも、だから当然だろう。レイカ、クールになれ」
「ヒューガ怒っている?」
「俺は、それほど若くはない」
ヒューガはレイカちゃんにも分る嘘を言った。光太郎の影響を長いこと受けたこの狼は、だから文句なく怒っていた。

うなずくレイカちゃん。バイザーのせいで涙は拭えなかった。

「方法はないが戦うぞ」
「分かった」
一匹と一人は、戦うことを選ぶ。

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