最終日(昼)47 コウタロー&アプロー 違います

 場面は、戻る。

ドランジがあったサヨ(光太郎)は、アプローを横にして店を手伝う光太郎であった。
ドランジは色々言いたいことはあったが、取りあえずは光太郎をカウンターごしに抱きつき、カウンターから自分のほうへ抱いて運んでくるくる廻る刑に処した。

なお、この刑に過去処せられたのはクララ(猫先生)と(弱い義体の)舞踏子とホープの一部だけである。
ありていに言うと、それくらいに喜んでいたのだった。

「いい声だ。一度お前の声を聞いてみたかった」
くるくる廻りながらドランジは言った。ノギとエステルとアプローが呆然と二人を見ている。

「なんで自分の名前を?」ドランジは光太郎を抱きしめながら言った。
「いや、だって」
そこまで言って光太郎は胸の圧迫に苦しんで咳き込んだ。
「降ろして」
「ああ、すまない。ちょっと力を入れすぎた」
「ひどいや」
まだ息を切らして言う光太郎。だがその顔は、笑っていた。
「すまん。だがこれぐらいはいいだろう。あれから随分探したんだ」
「あの時のことは、ずっと夢だと思っていたんだ。ごめん」
「いや、無事ならいいんだ。無事ならば」ドランジは、微笑んだ。
「無事だよ。俺だけは、いつも無事だった。ありがとう。そっちは?」
光太郎は久方ぶりに演技なしで喜んだ。ずっと一人ぼっちだと思っていた。
そしてそうでないことと、今日、気付いたのだった。

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