14日目(昼)42 戦闘詳報 瀧川防衛戦3

 銃を持つと使いたくなるのはどこかの国の国民だけにあった話ではない。

真琴指揮する中隊も相当銃を撃つのを期待する兵が多かったが、結果として真琴は、Q目標(クーラ)や誘導以外に銃を使うのを禁じた。

 真琴はこう述懐する。
「いや、小隊会議の時はそうとう戦えという意見がありました。せっかくだから戦いたいというのもありました」

だが結局のところ、彼は自分の意見を押し通す形で自ら戦闘をしかけることをしなかった。
真琴は疑り深い人物だった。他人に敵主力押し付けることも普通にやった。だが一方で物語を通じて善行の行動を学んできた、彼の忠実な弟子でもあった。

彼の頭には昨年の精霊機導弾、ガンパレード・オーケストラ緑コースの知識があり、結局それが決定打になって彼は、残置すれども戦闘させずというアクションに出る。
彼もまた、英吏のように幻獣が少女に見えたのかも知れなかった。

結果としてこの行動は、上手くいった。一時的とは言えクーラと休戦できたのは、このアクションが決め手であった。
あるいはこうもいえるかも知れない。彼を含むエースたちが、年中殺し合いをしている割には殺し合いを嫌っていたと。

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 一方、第4から第6小隊はこれはマラソンかとぼやきが出るほど、走らされていた。
多くの班は疲労をいとわず急速移動し、なんとか瀧川の下へたどり着いている。

 第4小隊のながみ班、伏見班は高機動車を装備していた。
全員運ぶには輸送力不足ということでかなり悩み深いところではあったが、ながみ班はウォードレスをすてて迫撃砲を死守、戦場に向かっている。

 動物兵器を装備する第5、第6小隊では2人乗りして走る部隊もあった。

走るも走ったり10kmの道のり。はたして彼らが見たのはエースキラーと呼ばれる人型戦闘機械”シープホーン”であり、そしてフットワーカー、KOであった。

物語は、ここから始まる。