テンダイス

アクセスカウンタ

zoom RSS アザント討伐戦外伝 赤鮭救出篇(1)

<<   作成日時 : 2006/10/19 02:16   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 顔をあげれば桜の花があって、それが己の幸せであることを、知った日。

「奴には絶技が……」
赤鮭がそう言うと、ロボはさして広くもないが、いくつものいくつもの世界を誰にも知られることなく救ってきたその背を見せた。はるか巨大な姿に膨れ上がった航だった”なりそこない”に向かって歩き出す。
「そんなものは必要ない。特別な力も、また必要ない」

ロボは桜を見たことを鮮やかに心の中に思い描いた。
それをただ思い出すだけで彼はいつも通りどんな戦場の中でも優しく微笑むことが出来た。

「最強ってのはそういうものじゃないんだよ」

ロボはそう言うと、”なりそこない”の腕を一撃を軽くかわして見せた。
「速いってことはただまっすぐということだ」
腕を10本生やし、10mも20mも伸ばしてロボを狙う”なりそこない”。
ロボはちょっと速度をあげて、全弾を回避して見せた。
「曲がるッてことは遅いということだ」

帽子を抑えたその手を離し、ロボは言った。堂々と。
「たかがっハードウェアの優越ぐらいで人間様に勝てるって言うのなら、ライオンはとっくに人類を滅ぼしている!」

そして僅かな動きだけでいくつもの”なりそこない”の腕をからませ、自壊に追い込んだ。
攻撃すらしていない、それはいくつものエースゲームを超えて磨かれた、成功要素や根源力の差などまったく問題にしないただの人間の努力であった。

「お前の敗因は人間をやめたことだ。悩み、悲しみ、泣きながら砂を噛むことをやめたことだ。本物の最強ってやつはな、ぼうや」

ロボは赤鮭と航に笑って言った。
「絶技なんか使わなくたって、最強だぞ」

直後になりそこないは発狂。体中からレーザーを連射して怒涛の攻撃を開始する。
微笑むロボ。目をつぶって軽く飛んでつま先を向け、被弾面積を最小にしてかわして見せた。目をつぶったのは強い光で目がくらむことを回避したのだった。

天井が崩落する。

 最初からそれが狙いだと言うように、ロボは全力で撤退開始。

「オキュ」
「あいよ」オキュは長身の赤鮭を抱いて走って逃げていた。ロボに並ぶ。
「徒競走大会だ」
「あいよ」

二人は全力で逃げ出した。

/*/

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
アザント討伐戦外伝 赤鮭救出篇(1) テンダイス/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる