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zoom RSS リターントゥ神々の宴(9)

<<   作成日時 : 2006/09/09 09:37   >>

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 数日で光太郎は変わってしまった。

学校で女の子の髪をひっぱったり、牛乳飲んでいるときに変な顔をしたり、この年になっても取っ組み合いの喧嘩をやっていたりしたのを、やめた。

今だ背は低く、格好は相変わらず子供っぽいものだったが、眼差しは変化した。少なくとも表層上は、つれなくなった。授業が終わるか終わらないか、あるいはまだ授業の最中に、家に帰る様になった。

小学生の社会にも付き合いというものがある。
あいつ、付き合い悪いよなあ、アニメの時間には早いのになぁ。と、評判になった。

 実は光太郎、漢字も書けるようになった。最初に覚えたのは月と子という漢字である。
一緒に風呂に入っているときに髪を洗ってやりながら漢字を教えてという光太郎に、晋太郎は笑って手に文字を書いてやった。その後で頭からお湯をぶっかけた。


 学校ではその変わり様を心配する人もいた。
一番心配したのは、光太郎と取っ組み合いの喧嘩を毎度演じていた、そして光太郎より10cmは背が大きいクラスの女子で、相田翔と言った。おっとりして人の後ろに隠れたがる姉と違ってボーイッシュで(光太郎限定で)攻撃的で、光太郎を泣かせたり、反対に泣かされたりしていた。胸をつかまれて全開で泣いたことがある。直後に光太郎のズボンとパンツを下ろして泣かし返したが。

なかなか、小学生の人生もデンジャラスであった。

心配とは翔の場合、とりあえず飛び蹴りで表現される。コウタローぉ!といいながら、後ろから飛び蹴りしたのである。

光太郎は、ひょいと避けた。避けられて涙目になる翔。二人の間には暗黙の了解があって、その内容は相手の攻撃は避けない、というものだった。
それが避けられたものだから、翔は、顔を真っ赤にして怒った。
一度ならず何度も攻撃した。ことごとく光太郎に避けられ、にらみつける。

「何逃げてんだよ、バカコウタロー」
「はぁ?」
光太郎、バカにしたような顔。これが翔をまた、傷つけた。泣きそうになりながら、パンチした。それもよけられる。元々本気というわけではないので、避けようと思えば避けられる。翔は手抜きを見透かされた感じがして、顔を赤くしながらベリーショートの髪を揺らして、光太郎をにらみつけた。

光太郎は、新しく出来た弟(実際は妹)に夢中である。今は拳法やかけっこを教えようと躍起になっていた。日々祖父の家にまっすぐ行く毎日である。
この日も光太郎は、祖父の家に行く気まんまんで、「バカじゃねえの?相田。ガキみたいなことなんか、やめろよ」と翔に言って歩き出した。9歳のチビに言われて翔は、まあ10歳だからあんまり変わらないのだが、動きを止めた後、意味を考え、その後、本気で怒った。彼女は3年ほど前に患った大病のせいで学校にほとんどこれず、そのせいで1学年下で勉強していたのだが、その時、そんなことを気にせずに新しく友達になったのが光太郎だった。

それが裏切った。 翔にはそう見えた。だから、怒りも恨みも深かった。

翔はもう全力で光太郎を引っぱたき。今度は避けなかった光太郎は哀れむように翔を見て、気がすんだか。と言って歩いて行った。

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