電網適応アイドレスSystem4

アクセスカウンタ

zoom RSS 緑のオーケストラ本祭 原・ストライク(14)天河石ボーナス1

<<   作成日時 : 2006/05/31 14:30   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 不審者がいるのではないかと最初に気づいたのは、最近良く眠れない斉藤だった。
英吏が自分ではない女のために持ってきた花を押し花にして大切に持っているようなこの女は、夜な夜な英吏が眼鏡を取って息が届くほど斉藤に近づいた時を思い出して、夜中ごろごろじたばたしている。

 外の物音に気づいたのは、その時だった。
幽霊のほうが怖がりそうな破壊力を持つ武装を内臓されているとはいえ、性格は怖がりで争いごとを好まない斉藤である。当然一人で様子を見るなど選択肢もなく、夜起きている人を探して、少しばかり裾の足りないパジャマ姿のままハンガーに走った。夜番で舞さんが起きているかも知れないと思っていた。

 運悪く舞は、寝ていた。が、斉藤の足音を聞いて目を覚ましていた。それで、毎度おなじみ眠そうな顔をしていたが、斉藤の話をきくと懐中電灯をもって足をつっかけに放り込んで歩き出している。彼女のパジャマ姿である。青の厚志が編んだカーディガンを肩にかけ、予備を斉藤に渡した。ありがとうございますと言う斉藤に、ふと笑って言った。

「いや、実際のところ、店が出来るほどあるのだ。自分のために時間を使えばいいのにな」

そして二人で川べりを歩いた。舞が前、それより背の高い斉藤が後ろで、舞の腕に捕まっている。装備もなくうかつだったが、舞はこの周辺にセンサーを撒き散らしており、電子戦機でも来ない限りはこれらが敵を見つけているはずだった。

 舞が考えていたのは、動物が紛れ込んだケースである。
鹿。鹿は良い、などと訳の分らないことを考えて歩いていた。

 だが考えは外れた。
気配を感じ、しゃがみこむ舞。懐中電灯で照らされた地面は複数のウォードレスで踏み荒らされており、中には舞も知らないようなウォードレスの足跡もあった。

唇を噛む舞。瞬間で判断し、自分を囮にすることにする。相手が味方なら問題ないし、敵なら、やれるだけやるだけだ。震えている斉藤に目をやって、小声で話す。

「助けを呼びにいけ」
「だ、だれを?」
「そなたが一番頼りにする人間で良い。いいな。急げ」
「は、はいっ!」

是空のライトに二人が照らされたのと、斉藤が走ったのは同時だった。
斉藤は、助けを呼びに行った。頭は大混乱していたが、助けをもとめる人物については、悩まなかった。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
緑のオーケストラ本祭 原・ストライク(14)天河石ボーナス1 電網適応アイドレスSystem4/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる