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zoom RSS ボーナストラック ガンパレード・オーケストラ緑の章(51)

<<   作成日時 : 2006/04/19 00:23   >>

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 緊急モードになったテンダーフォックスはハウリングフォックスと良く似た動きをする。動きが機械的で直線的になる。機圧が高すぎて人間らしい動きを殺してしまうからだ。

 走る速度が跳ねあがる。門を越えた。次の瞬間斎藤は日暮れ坂から、跳んだ。安定翼が自動展開。移動補助ユニット起動。安定翼は次の瞬間、風圧で吹き飛んだが、空中を行く斎藤は雄叫びをあげながら目を全開に開いてその背から透き通る翼を広げた。

その翼から七色の燐光をあげて空中を跳ぶ。500mを跳び。
また跳ぶ。

 装甲の内側で変異が進んでいたが、斎藤は無視した。
雄叫びを上げ続け、長い足で着地の衝撃を殺し、助走、また跳ぶ。
 今度は1km。その次は2km。

善行が白いものを見上げたのは、その時だった。

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「香織、いや、田辺、さんなのか」
 善行が空を見上げて呆然とつぶやいた。

 善行が見上げるものを、丘の上から國分も見ていた。
凛々しくも勇ましくてどこか悲しい遠くの雄叫びとともに。
「ウォードレスが空を飛ぶだと? なんだ、あの白い奴は」

 斎藤の青い目はうみかぜゾンビたちを捕まえた。
空を跳ぶ鳥たちの群れに並び、追い越し、落ちる。最後の着地。
透き通る翼は妖精の羽根のよう。その動きは銀色の長い剣を持つ腕のよう。

跳んだ。

 飛んだ先の至近距離で見えたのはうみかぜゾンビ。
右手の指を銃のように伸ばして、斎藤は左手で右手首を固定した。

「おぉぉぉぉ!」

右手の指に光が集まった。閃光とともに斎藤は口を動かした。

うみかぜゾンビの側面に風穴が開いた。爆発。
 爆発の中から白い何かが突き抜けた。斎藤だった化け物。
木の梢の力を借りて着地、また飛んだ。

 また閃光。二機のうみかぜゾンビが冗談のように爆散した。
叫びながら落ちるうみかぜゾンビを蹴り上げ、踏み台にし、飛んだ。指先から全てを圧して輝く白い光を伸ばし、剣のように降るって4機のうみかぜゾンビをなで斬りにする。

なお40を越えるうみかぜゾンビが一斉にミサイルを放った。空が揺れるほどの連続爆発。

だがミサイルも爆風も、見えない壁に阻まれた。斎藤の背中につかまっていた一匹の黒猫神が、片方の前脚を伸ばして防壁絶技を張ったのだった。

 斎藤は何も分からない。ただ、ミサイルの中を飛び抜けて、遠くから聞こえる雷電たちの声に導かれ、姿勢を変えて背面飛行、天を見上げ連続する閃光を放ってもう10機のうみかぜゾンビを叩き落とした。瞳の輝きが青い線の残像を残した。

着地。

 斎藤の足が止まった。足がすくむ。

呆然とする英吏が、いた。

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