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zoom RSS NOTボーナス ガンパレード・オーケストラ緑の章(33)

<<   作成日時 : 2006/04/06 20:43   >>

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 夜はお化けが出ると女子生徒から評判の日暮れ坂を、二機の巨大な化け物、人型戦車が降りて行く。
連なって同じプログラムパターンで動く二機の人型戦車は奇妙に幽鬼めいていて、その先頭を闊歩する善行はさながら幽鬼の王であった。

 横合いから純白猫のスピキオが顔を出し、善行の肩の上に乗った。

 後ろから走り寄る國分が、善行に付き従う。

「101から100 オクレ」瀧川の声。
「こちら100。101どうしました? オクレ」
善行の返事。
「いいんだけどさ。村出た後が問題じゃねえ? この図体だ。遠くからでも敵に分かるかも。村が生きてることがばれるんじゃ オクレ」
「それについては考えがあります。オクレ」
「どんなの? オクレ」
 瀧川君は本当に小心者だなと頼もしく思い、善行は口を開いた。
「100から全車、DAIAN起動、集中戦術ディスプレイ、地形表示にチャンネル合わせ。地図番号301。表示。オクレ」
「101了解 オクレ」
「102了解 オクレ」
「100から全車、続いて作戦表示にチャンネル合わせ。透過モードで地図番号302。表示。オクレ」
「101了解 オクレ おお!?」
「102了解 オクレ ふむ」

 瀧川と舞のディスプレイにはほとんど同じ地図、航空動物兵器が映し出した航空写真二枚が重ねて表示された。

 個人のやりとり用に空けている回線からコール。善行は苦笑してチャンネルをあわせる。
「すげ、立体に見えるっ」瀧川の驚き、喜んだ声。
 善行は小隊通信をつかいなさいとしかろうと思ったが、自慢したいという誘惑に負けて、口を開いた。
「ええ。そのものずばり立体写真です。現像と修正に手間取りましたが、これを使えば高度情報が正確に分かると思います。三枚目に私が進撃ルートに使おうと思っていた線があるんで、重ねて見てください」
「さすが委員長だ。かっきー!」
「こら、その名前で呼ばないように。なんにしてもこのルート通りに進撃すれば目立たないはずです。このルートを使っていったん離れたあと、全速で所定位置まで移動してもらいます」
「了解っ!」
「芝村さんも、いいですね」
「了解している」
善行は、言葉の響きを吟味した後で言った。
「何か心配でも?」
「いや、なぜ敵に重砲がないか考えていた」
うなずく善行。舞を促す。
「気になるところです。推理はなにかありますか?」
「つまりは重砲を捨て置く必要があるくらい、それだけ急いで来たということだ。問題はその先だ」
「一人救助者を確保しています。あと小部隊を殲滅しています」
「増援するまえに敵は偵察すると思うが」
「そうですね。では救助者のほう、でしょうか。今は萌が治療していますが」
「一人の人間のためにこれだけ軍勢を動かすのは聞いたことがない」
「ではたまたま遠くに移動中、ですか」
「ありえない。敵の補給路については確認したうえでここに隠れていたはずだ」
「なるほどそうですね。では……」
「それ以外は可能性が低い。ありえない何かか、聞いたことがない何かだ。どちらかが今起きている。それ以上は分からぬ。一戦すれば分かると思う」
「さらに増援がくれば聞いたことがない方、こなければありえない方、ですね。分かりました。いずれにせよ、今は戦うしかありません」

善行は先内・竜造寺ペアが送って来た最新情報を見ながら口を開いた。

「急ぎましょう」

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