電網適応アイドレスSystem4

アクセスカウンタ

zoom RSS 戦闘詳報3 <谷口説得戦> 戦死0 ただし今のところ

<<   作成日時 : 2006/03/05 02:41   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

谷口のために動いた兵士は18名になる。
多くが彼の部下であり、彼らは谷口を護ろうというよりも、谷口をどう説得しようかのほうに、頭を痛く悩ませていた。

 部下どころか敵が普通に知っているほど、谷口が咲良を思っていることは有名であった。
ついでに言えば、谷口は過保護すぎて敵としても上司としても適切とは言えなかったが、それゆえか、妙に人望はあった。部下にも、敵にもである。

それで、石田咲良の容態が急変と聞いて、どうにかしようと思った人間は、結構いた。
冗談のように強いにもかかわらず彼の元に結構な人数が来たのは、そういう理由による。

 本部の外はひどい戦いが行われていたが、谷口の部屋の前は、奇妙に静かである。
全員が首をひねっていた。

「ああ、もう駄目だ!駄目、突撃しよう」
そう言ったのは、谷口の部下の一人、達樹(たつき)・ノーマンである。ちなみにこう言う名前で、がさつな性格をしているが、立派な女性である。

「いやいや、突撃してもあの人のことだ。自分は大人だから彼女をどうこうとか言うぞ」
そう返したのは麻岡・善稔である。
「それどころか自分の気持ちにも気付いてないかも」
戸村政輝がつぶやく。みんなが首をひねりながらうなずくという、奇妙な現象が発生した。

「ああ、もう駄目だ!駄目、突撃しよう」
達樹(たつき)・ノーマンはまた同じことを言った。埒があかない。
それでみんなで協力して、せえのでドアを開けた。

それで、全員の口がバカのように開いて、戻らなくなくなった。

/*/

 時は1時間ほど前に戻る。

 谷口は襲撃された工藤を抱いて、本部へ向かっている。
「降ろしてください。大丈夫ですから」
「駄目だ」

 いつかもこんなやり取りしたなと思いながら、谷口は優しく笑った。
その表情見て胸を矢で貫かれたか、胸を押さえて恨めしい顔で谷口を見る工藤。

 いつ見てもまあなんだ、アレには見えんなあと思いながら谷口は口を開く。
「駄目と言ったら駄目だ。それ以上何か言ったら強く抱きしめるぞ」
「そ、それぐらいならいいですけど、でも私は断固降ろせって言いますからね」

 なんだか男女のやりとりに聞こえるなと、谷口は思った。
工藤はこんなにいい奴なのに、なんともいやらしい考えだと反省しつつ、谷口はまた口を開く。

「明日からは一緒についてくるな。こう言うことがあるといけない」
「いやです」

 どいつもこいつもどうして俺の言うことに反対すると不機嫌そうな谷口。口を開く。
「お前くらいは、俺に護らせてくれ」
「今度言ったら噛み付いてやるんだから」
「隊長みたいなことを言う」

 工藤は、顔を赤らめた。
「な、……そんなことまでしてたんですか」
「あー、いや、そんなわけでは……そんなわけでもあるが、いや、だから変なことはないぞ」

 照れる谷口の首に手を回しながら、目を細めて口を開く工藤。
「どこを噛まれたんですか」
「どこって……」

 さらに目を細める工藤。首に回した首に少し力が篭った。
「耳、とか」
「まあ。いや、だが指の方が多い。変なことじゃないぞ」

 絶対変なことしただろうと思う工藤。
谷口は一生懸命目をそらした。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
戦闘詳報3 <谷口説得戦> 戦死0 ただし今のところ 電網適応アイドレスSystem4/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる