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zoom RSS NOTボーナス 瀧川奮戦

<<   作成日時 : 2006/02/08 02:36   >>

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戦いは、続いている。

 瀧川陽平の目は大概のものは追うことが出来る。
その上で、その気になれば大概のものを”止めて”見ることも出来た。
集中力で一瞬の時間を際限なく分割し、その中で動けたのである。

昔、母親に殴られていたときは恐怖が永遠に続くように思っていたが、瀧川はその能力を、初めて何かに感謝した。

紙一重で被弾箇所をコントロールし、弾薬庫への被弾を避けた。
爆発、士魂号が膝をついて倒れる。最悪の結果よりマシな、瀧川の選択。

瀧川の左目はまだ萌の姿を追いかけていた。敵の真ん中で震えている。

 脱出ハッチを火薬で吹き飛ばし、その煙中から飛び出て走る。左手で機関拳銃を派手に撃って弾幕を張り、そして走る。

その右手を輝かせる。魔法陣が空中に展開する。 どこか遠い、自分の声。おぉぉぉぉ!

 スキュラを吹き飛ばした。

 瀧川は輝きの余韻をあたりに振りまきながらハードボイルドペンギンの言葉を思い出した。

「こんなものに……精霊手なぞに頼るな。他のどんな武器もそうだ。何者にも頼るな。利用しろ。ガンプってやつは、膝を屈しない」

 スキュラが落ちたことで出来た穴を突破口に瀧川は走りぬけた。

「手段を愛するな。道具にこだわるな。目的を見据えろ、無駄を削れ、全部捨てろ。大事なものなんてな、男にはそうない。一つか二つ。それで十分だ」

 瀧川は息を吸って、吐いた。そうだ、そうだな。師匠。

瀧川は戦車へのこだわりを捨てた。
自らの安全へのこだわりを捨てた。
格好へのこだわりを捨てた。

その瞬間からまだ素手で戦えることを思い出した。
命を捨てた先に細い道が見えた。
格好については、最初から期待していない。

 弾の尽きた機関拳銃を捨て、瀧川は左手で白い帽子をかぶりなおした。
大事なものは弾の尽きた機関拳銃じゃない。この白い帽子と一緒についてきた、もう覚えていない何かだ。

高らかに叫び、正面からの最短距離で敵の真ん中を突破にかかる。
二発目の精霊手を発動させ、瀧川はヴィーヴィルを地面に叩きつけた。

「全ては一つを目指すただの流れ、その一つにさえ翼が届けば、あとはどうでもいい。手段にこだわるその内は、まだ甘い。我らの戦いは最後の一つ以外は全敗でも問題ない。それを良く考えろ」

 綺麗な青い色に瞳が染め上がり、瀧川は鼻の頭の絆創膏をはがすと蹴り技で並み居る幻獣の群れを吹き飛ばし、つけて一瞬の隙を作り指先で幻獣の赤い目を突いて中身を引きずり出し、叫びながら拳を突き出した。

にやりと笑う瀧川。突き出した右手が輝く。

三発目の精霊手で幻獣達を退かせ、その隙に走りぬける。

 巨大な動物兵器グリンガムによって乱戦を突破した源健司と金城美姫が、アゴヒゲ!と言って善行を見送った。
 善行はグリンガムの背から飛び降り、瀧川の背を守ってファイティングポーズをとる。
両手には97式騎兵銃、長大な弾倉が、ひたすら目を引いた。

 眼鏡を指で押して笑う善行。
「ここは私にまかせてもらいましょうか」
「へっ、了解っ」

瀧川は走り出す。
20秒で、萌の姿を見つけた。その周囲で戦うスキピオ猫の姿も。

「大事なもの、発見ってね……」

 瀧川は腰から私物で持ち込んだ回転式弾倉の大口径拳銃を引き抜いた。師匠が選んだ、俺の銃。両手で支えて撃ちながら走る。もう精霊手は使えない。

3発でゴブリンリーダーの頭を吹き飛ばした。

「よ」
 純白のテンダーフォックスを着用した石津萌の前に現れる。
笑って見せた。

「こいつは負け戦になりそうだ。まだ飛べるか?」
石津のうなずきに、笑ってみせる。
「あっちなら安全だ。じゃあな」
即座に背を向けて歩き出し、呼び止める声に三歩目で振り向いてまた笑って見せた。
「俺にはもう一つ大事なものがあった。それは友情だ。瀧川は友誼を守るのよ。……ということで、俺、委員長のところに行って来る。あ、俺死んでたら適当によろしく。腕時計だけ青に。後は全部、お前にやるよ」

ちょっと照れくさそうに笑って走っていく瀧川。

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