電網適応アイドレスSystem4

アクセスカウンタ

zoom RSS NOTボーナス 式神の城3 前伝2

<<   作成日時 : 2006/02/02 11:26   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 超新星爆発が起きた。

警察猫より階級が低いF級捜査官のレイカ・グリーンは素うどんを食べながらそのニュースを見た。
 警察食堂での話である。第4異星人が経営しているだけあって、味はいい。

そしてレイカは、うろたえた。

かたわらの椅子の上で面倒臭そうに丸まって寝ている探偵犬のヒューガが、これまた面倒臭そうに長い鼻面を上げて口を開いた。

「騒ぐな、うるさい」

 目をぐるぐるに回しながら箸を握るレイカ。
「だって、だってぇ超新星がありえないところから出現したんだよ!?」
「それとお前の食事は関係ない」
「でも」
「うどんがのびる」
「うどんあげるから騒いでいい?」

 ヒューガは耳を垂れた。うどんを分け合うのはいつものことだろうが、と思う。
「いいぞ、で、でもなんだ」
 前の俺も貧乏だったがレイカちゃんはもっと貧乏だと思うヒューガ。座りなおし、テーブルから顔を出して器用に前足でうどんをすくって食べ始める。

レイカはどうしようとつぶやいた。
「あそこにはぁ、あそこにはレイカちゃんの友達が一杯住んでいるのぉ」
「ニュースでは死刑囚ばかりの監獄惑星しかないという話だったが」

 大粒の涙を落とすレイカちゃん。

渋い顔をするヒューガ。犬が渋い顔をすると歯が見える。
「一応聞いておくが看守ロボットの友達じゃないよな」
「うん、看守ロボットはあんまり友達じゃない」

 ヒューガは歴史保安警察の捜査官と死刑囚の癒着について考えたが、考えるのはやめた。この女については常識を適用すると痛い目にあうと、ヒューガは学習している。
どれだけあり得ないことでもこの女が言っている場合は、まず信じた方がいい。機械の計器表示と同じだ。どんなめちゃくちゃでも、機械が正常なら、数値の方が正しい。

 そのうえで、どうせ死刑なんだからいいじゃないかとヒューガは思ったが、レイカの悲しみぶりは、ひどくヒューガの心を締め付けて、それでヒューガは折れることにした。

「時間犯罪の可能性があるってコンピューターに言うのはどうだ」
「あ、そうだぁ。タロちゃん頭いいねぇ」
「誰がタロだ。俺に勝手に名前をつけるな」
「でもでも、うちの犬はずっとタロって名前でぇ」

ヒューガが、がるるると言うとレイカちゃんはあわてて、ブラスターの通信機能を使って連絡を取り始めた。
通信しながら口を開く。
「タロかわいいのに……」
「今度言ったら噛み殺すぞ」
レイカは聞いていなかった。目を回した。
「はうぅー。もう時間捜査官が動いてるぅ。A級が3人もぉ」
「まあ、そりゃそうか。銀河ニュースになるくらいの大事件だからなぁ」
「うぅ……」

肩を落とすレイカを見て、口を開くヒューガ。
「じゃあ個人的に旅行するっていうのはどうだ」
「レイカちゃんお金ないし……」

 ヒューガは前足を組んで考える。仕方がない。

「この間、俺が古代福引システムで当たりを引いたのは知ってるな」
「うん。タ……」
がるるるる。
「……えー、ナンだっけ、名前」
「これで72回目だな。次は噛み殺すぞ。……ヒューガだ」
「そう、ヒューちゃんが引いたの、金色BALLS」

遠い目をするヒューガ。犬が遠い目をすると、本当に遠い感じがする。
「あれは銀河旅行用の二等チケットだった」
「うん。あ……」
 両手をバタバタさせるレイカちゃん。

「でもでも、悪いよ」
「勘違いするな。俺の旅行にお前がついて来るんだ」
「あ、そうかぁ。んー?」

考えるレイカちゃん。一緒に首を傾げるヒューガ。

「チケット、犬用じゃない?」
「どうせお前は手荷物だ」
「は、はうぅ……レイカちゃんいつもこんなんばっかし……」
翠色の髪を乱して肩を落とすレイカちゃん。

「来ないのか?」
「行く。だって友達、大切だから」
ヒューガは最後のうどんを食べ終わると、椅子から飛び降りると歩き出した。
「だったら急げ」

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
NOTボーナス 式神の城3 前伝2 電網適応アイドレスSystem4/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる