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zoom RSS NOTボーナストラック(7) Aの魔法陣ver3ファンタジー

<<   作成日時 : 2006/01/05 23:59   >>

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 海美が”いじわるめがね”の上にまたがっていいから表情変えろと泣きそうになって言っている頃、玄関では”いじわるめがね”の母、雷王が、長い髪を揺らして、息子ー、帰ってきたぞー。と靴を脱ぎながら声をかけた。

 反応なし。まだ執務してんのかねえと、見事な黒髪をかきあげ、玄関先に綺麗に揃えられた靴を見る。女物だった。

 はぁー。と本人以外ではまったく訳の分からない納得のしかたをして、大股で廊下を歩くこと4秒。要するに狭い家である。開け放たれた子供部屋のドアから顔を出して、裸の息子が可愛い格好の女の子にまたがられて平然としているのを見た。

 腕を組む母。この人物はOLである。
「いやー。父ちゃんそっくりだね、お前」
「やっぱり力ずくか」
 息子は眼鏡を指で押しながら淡々としている。その表情のまま、半泣きの海美に頬を引っ張られる。わーと叫びながら海美の手に抱きついて引き離そうとする陸。

「当たり前じゃないか。あんないい男が道に落ちてるわけないだろう」
目の前の光景とは全然関係なく豪快に笑ってうなずく雷王。ネジが緩んでいるというよりはかなりの勢いで飛んでいった、そういう系統の長身美人である。

 道に落ちてなければ落ちているところまで取りに行こうというのが”いじわるめがね”の母、雷王の持論である。この際それは金庫の中の物だろうが王城の中のものだろうが、大して問題ではない。手が届くところにあればそれは落ちてるものでついでに言えば全部雷王のものだというのが、この人物の人生の全部である。ありていに言うと勝手な人物なのだった。

「思い出すなあ。父ちゃんおっ立たせるまで大変だったよ」
「教育に悪い」
 親子のやりとり。
息子は母に慣れていたが、陸は慣れていなかった。顔を真っ赤にして手で顔を隠した。

陸など無視し、急に優しい顔で笑う雷王。
海美の肩を叩く。

 振り向いて顔を上げてようやく我に返り、凍りつく海美に、雷王はうなずいて優しく口を開いた。

「もっと腰を」息子、母が取り返しのつかない罪を背負う前に驚くべき力で勢い良く海美を投げ飛ばし、母に掌底を打ち上げる。
殴られながら豪快に笑う母。首を鳴らした。 ごろごろころがる海美は壁にぶつかって動かなくなる。

母の反撃。”いじわるめがね”の全身が入るくらいの豪快な拳の一撃。冷静な間一髪で避ける息子。陸からにゃんにゃんエプロンを借り受けて身に着ける。

「まずまずだ。点数高いねえ」
 ファイティングポーズをとりながらエプロン姿の息子と対峙する母。
「何の?」
息子の台詞はもっともである。

一方、変な方向に首を曲げて泡を吹いている海美。うみちゃん!と叫びながら海美の肩を揺らす陸。

「今ままで排除してなかったということは、嫌がってなかったね。息子よ」
「……面倒くさいだけだ」

「うそつけ!」
豪快に笑って音速近くの連打を浴びせる母。面倒くさそうに最小の動きで避ける息子。
「嘘じゃない。それに、もう最近は藤堂をまともに相手してやる暇もない」
「言うねえ。いつから幼馴染を名字で呼ぶようになったぁ?あぁん?」

 親がずるいのは子供が覚えてない頃の思い出話を昨日のように話して戦力とするところである。”いじわるめがね”は派手に蹴りを入れられて5m先の食器棚まで吹っ飛ばされ、食器と一緒に盛大な音を立てて崩れ落ちた。

爆笑する母。口を開く。
「まだまだ甘いねえ。まあいいや、ほれ、海美ちゃん回復させて、おくっといで」

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