8日目・昼 世界の謎、式神の城合同ルート B、Cコース
2005年12月11日午前4時。
第7世界。メッセンジャーによるチャット。
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
ういーす
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
どうしましたー
ぜくやん@廃人さん の発言:
帰ってきたわ(笑)
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
すまんすまん。風呂いってた。
須田@ジャージャー麺+チャーハン。 10 の発言:
まきこまれたー
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
この時間の風呂はきもちがいい。
海法@一心不乱に仕事 の発言:
須田さんというわけで、お願いします。
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
で、どうしたの須田さん?
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
そもそもこんな時間に。
ぜくやん@廃人さん の発言:
イッテアゲテ!!
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
?
須田@ジャージャー麺+チャーハン。 10 の発言:
出張鳥須田のプレイヤーとして、プレイヤー介入権を行使する。レイカに会った時、ついでに、第7世界のプレイヤー達の、悲鳴に耳を傾けてほしいと伝言する。
須田@ジャージャー麺+チャーハン。 10 の発言:
見たことも会ったこともないのに、瀧川という人が死んだのを悼む悲鳴がこだましているので。歴史を改竄する影が見えるので。ターイムガールとして助けてあげてほしい、と。
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
……
海法@一心不乱に仕事 の発言:
どうだ……。
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
……確かにゲームオーバーによる終了処理が出てない場合、<大盟約>によりてキャラクター介入の第1優先権はオーナーにあります。
分かりました。
OVERS SYSTEM の発言:
入力信号、復号しました。自動運用を停止します。
プレイヤー須田は現時点をもって現役復帰。
お帰りなさい。エース。
/*/
黒い雨と、どこまで高いのか確認が出来ないビルの基部、大地を覆うゴミの山。
それだけが、見える世界のすべてだった。
そんな場所を知覚するのは、新しいゴミとして落ちてきた、ボディである。
眼鏡でオタクな、銀髪の、いささかくたびれた義体だった。
中古で買って使い捨てにされる、そういうものだ。
その義体の目に光が戻ったのは、放棄されて4時間16分後である。
作り物の瞳の中に踊る炎が映っている。その輝きは金色で、華々しくも悲しげに、豪華絢爛に舞うように、それは誰かと再び会うために、そうとしてしか生きられない運命を示す刻印だった。
燃えるような黄金の文字列が瞳に打刻される。
義体は損傷程度を確かめると、ゆっくりと立ち上がり、また出張を再開することにした。
/*/
一方そのころ。第6世界。2007年。
爆発でもおきたかのような騒ぎが終わり、すでにカラオケルームには酒臭い死体なようなものだけが2つ、折り重なるように転がっていた。
うー。
形の整った眉がしかめられる。
先ほどから甘き声が聞こえるのだが、呑み過ぎで頭痛く、レイカちゃんは今日は休日だと、思うことにした。
寝る。
呼ぶ声が止まらない。よってたかってみんなが私を呼ぶ気分。
うー。
形の整った眉がしかめられる。二、三度耳をふさいでごろごろ転がった後、レイカちゃんは眠そうに顔をあげて、酔いつぶれて虎ならぬ大きな白い犬になって寝ている日向玄乃丈の尻尾を踏みつけ、眠い目をこすりながら携帯電話を取り出した。
ネットワークに接続。声がするほうにどんどん潜る。
なんだかよくわからないことで盛り上がる掲示板だった。
首をかしげるレイカ。
意味が良く分からなかったので、携帯電話を閉じて、寝た。
第7世界。メッセンジャーによるチャット。
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
ういーす
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
どうしましたー
ぜくやん@廃人さん の発言:
帰ってきたわ(笑)
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
すまんすまん。風呂いってた。
須田@ジャージャー麺+チャーハン。 10 の発言:
まきこまれたー
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
この時間の風呂はきもちがいい。
海法@一心不乱に仕事 の発言:
須田さんというわけで、お願いします。
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
で、どうしたの須田さん?
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
そもそもこんな時間に。
ぜくやん@廃人さん の発言:
イッテアゲテ!!
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
?
須田@ジャージャー麺+チャーハン。 10 の発言:
出張鳥須田のプレイヤーとして、プレイヤー介入権を行使する。レイカに会った時、ついでに、第7世界のプレイヤー達の、悲鳴に耳を傾けてほしいと伝言する。
須田@ジャージャー麺+チャーハン。 10 の発言:
見たことも会ったこともないのに、瀧川という人が死んだのを悼む悲鳴がこだましているので。歴史を改竄する影が見えるので。ターイムガールとして助けてあげてほしい、と。
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
……
海法@一心不乱に仕事 の発言:
どうだ……。
芝村@人をはめたあとは機嫌がいい の発言:
……確かにゲームオーバーによる終了処理が出てない場合、<大盟約>によりてキャラクター介入の第1優先権はオーナーにあります。
分かりました。
OVERS SYSTEM の発言:
入力信号、復号しました。自動運用を停止します。
プレイヤー須田は現時点をもって現役復帰。
お帰りなさい。エース。
/*/
黒い雨と、どこまで高いのか確認が出来ないビルの基部、大地を覆うゴミの山。
それだけが、見える世界のすべてだった。
そんな場所を知覚するのは、新しいゴミとして落ちてきた、ボディである。
眼鏡でオタクな、銀髪の、いささかくたびれた義体だった。
中古で買って使い捨てにされる、そういうものだ。
その義体の目に光が戻ったのは、放棄されて4時間16分後である。
作り物の瞳の中に踊る炎が映っている。その輝きは金色で、華々しくも悲しげに、豪華絢爛に舞うように、それは誰かと再び会うために、そうとしてしか生きられない運命を示す刻印だった。
燃えるような黄金の文字列が瞳に打刻される。
義体は損傷程度を確かめると、ゆっくりと立ち上がり、また出張を再開することにした。
/*/
一方そのころ。第6世界。2007年。
爆発でもおきたかのような騒ぎが終わり、すでにカラオケルームには酒臭い死体なようなものだけが2つ、折り重なるように転がっていた。
うー。
形の整った眉がしかめられる。
先ほどから甘き声が聞こえるのだが、呑み過ぎで頭痛く、レイカちゃんは今日は休日だと、思うことにした。
寝る。
呼ぶ声が止まらない。よってたかってみんなが私を呼ぶ気分。
うー。
形の整った眉がしかめられる。二、三度耳をふさいでごろごろ転がった後、レイカちゃんは眠そうに顔をあげて、酔いつぶれて虎ならぬ大きな白い犬になって寝ている日向玄乃丈の尻尾を踏みつけ、眠い目をこすりながら携帯電話を取り出した。
ネットワークに接続。声がするほうにどんどん潜る。
なんだかよくわからないことで盛り上がる掲示板だった。
首をかしげるレイカ。
意味が良く分からなかったので、携帯電話を閉じて、寝た。