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zoom RSS ボーナストラック3 茜色の森と海0

<<   作成日時 : 2005/12/09 17:54   >>

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 森精華は、慣れない無重量状態の中を飛んでいる。冒険艦の中のことである。
少し明るめの髪にして、大きめの髪留めをつけている。

その後ろには、彼女がこの任務の為に特に選んだ20人の精鋭。いずれもフィールドエンジニアリングの世界では最高峰を極める人間達であった。

曲がり角、大介はうまく着地してまた飛んだが、精華はばっちり失敗して、そのまま変な方向へ漂いだしてしまった。
 それを助けたのは、白い帽子をかぶった女の子である。

「大丈夫?」
 ニーギは笑って言った。
「あ、ありがとうございます。宇宙ははじめてで」
同性の森から見ても、どこかまぶしい女だった。森は両手をふりながらそう返事した。

とても透明で、どこか悲しげに笑うニーギ。
「私もそうよ」
 そう言った後で森を送り出し、そうして背中から、声をかけた。
昔を思い出して。

「がんばれ、負けるな!」
森ははいと言って、また壁にぶつかった。

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「まったく、姉さんはトロいんだよ」
 金髪で性格の悪い上に気難しい青年である大介は、今日はいつにもまして機嫌が悪い。
「だって……」
 なんだこいつ、いいわけかと、姉をにらむ大介。黙ってしまう森。
大介はそっぽをむいて跳躍すると、不機嫌の理由を口にした。
「だいたいスカートなんて非常識だ」
「宇宙空間で広がるスカートって素敵じゃない?」
「だからそれだとどこからでも見えるだろう!」

 弟に手を引かれながら真っ赤になる森。
「え、えっち!」
「違う姉弟愛だ!」

 姉弟喧嘩はそこで終わってしまった。
ハンガーについたからである。
2階から顔を出した姉弟は、そのまま宙に出て機体と対面することになった。

9mほどの3体の純白塗装した人型戦車が並んでいる。
いずれもありえないほど巨大な盾を装備し、長い長いウォーアクスを持っていた。

「栄光号……じゃない?」
「ベース機は栄光号だがフレーム以外は全部交換してある。どうせこの1回、3分だけしか使わんのだ。派手にいかせてもらおう」

「徳庵さん」
「がははは、来たな」

 天井に足をつけ、さかさまに立っていた徳庵清次朗教授はにやりと笑うと、嬉しそうに笑って二人を抱きとめた。この人物、次元接続装置の第一人者であり、したがって絶対物理防壁の第一人者でもある。

「再会を喜びたいのは山々だが、10個しかBALLSがない。整備を始めろ。時間がないぞ」
「はいっ」

/*/

一方その頃。

 MEIDEA2空間邀撃機は指定時刻きっかりに全機が揃って姿を見せた。
伝説に謡われる天空を舞うかまどの女神の娘の名を戴くその機体の全可動垂直尾翼には、青い色でヒロインの横顔が描かれている。

 着艦。夜明けの船の狭い甲板に、なんなくつけて見せた。
コクピットから降り立ったのは綾月琴都。ラストチェイサーを勤める女パイロットである。

「貴方達? エリートから海賊になったという子達は」
琴都はヘルメットを腕に通したまま、にっこり笑って言った。
出迎えた桜子艦長もにっこり笑い、いいえ、私たち、正義の味方ですのと返すことになる。

 琴都は腰に手をあてていった。
「正義の味方か、いいわね。じゃ、私たちも加担するわ」

20体ほどのかれんちゃん達が琴都の前に顔を出したのはこの時である。
琴都は両手を広げて歩くと、すぐ20体のかれんちゃんに抱きしめられた。


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