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zoom RSS NOTボーナス’(4) Aの魔法陣Ver3

<<   作成日時 : 2005/12/31 01:48   >>

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 ベッドに倒れこんだ藤堂海美は、髪を乱したまま、のろのろとPHSをかけた。
嘘みたいな元気な自分の声をイメージしながら、”いじわるめがね”に電話をかける。

電話が、通じない。

 あきらめて起き上がり、”いじわるめがね”の家に行こうかどうかで迷う。
逢いたいけど、逢いたくない。”いじわるめがね”と一緒に帰ったその日は、いつもそういう気分になる。
また意地悪されたり、冷たい目で見られたりしたらと思うと、心がすくむ。 それでも長く逢えないと寂しくて、喧嘩を特売しに行くのを繰り返している。

 結局海美を決断させたのは、かばんがないと明日困るということと、恐いから日が落ちる前に行こうと言う事であった。絶対、逢いたいからではない。

そんなことを思いながら、なぜか着替えて、精一杯気合の入った格好になる。
ノースリーブのシャツに、赤いネクタイ、キュロットスカート、縞々で長い靴下。ポシェット。

 家を出た時はもう日が落ちかけていて、お、お前ちゃんとついて来いよなと言って家まで送らせようと、考える。

 足は羽根が生えたように軽かった。

あっという間に家につく、もともと、小学生の足でもさしたる距離ではない。

 呼び鈴を鳴らす。
「俺、藤堂ぅ、めがねー、俺様が来てやったぞ」
 そう言って、顔を赤らめた。自分の髪がくせっ毛にならないように、神経質にひっぱった。

/*/

 便宜上の都合が、起きてしまった。
坂東陸は呼び鈴に反応して猫と話す主人に声をあげた。
「主よ」
「分かった。時間を稼げ」

おもむろに立ち上がり、官服を脱ぎ始める元斉一郎から目をあわててそらして、坂東陸は、玄関に走った。

一回深呼吸。斉一郎様は無防備だなあ。ドアを開ける。
「はぁい」

 目が、点になる。

/*/

 目が点になったのは海美も同じである。

金髪の美少女はGパンにトレーナーを着、その上からにゃんにゃんエプロンをつけていた。
幼馴染の少女はノースリーブのシャツに、赤いネクタイ、キュロットスカート、縞々で長い靴下姿だった。

 なっ……。海美はえらい所帯じみた格好の級友を見た。
 なんと。陸は近所に行くには気合の入りすぎた級友を見た。

 表立っては全然関係ないと双方主張する少年の家でのことである。
思考停止は猫が1回ごろんちょするほどになる。

 尖り気味の耳を隠すように髪を左右に分けて束ねた坂東陸を見て赤面する海美。
「バンちゃん……なんで”いじわるめがね”の家に?」
背が高めなことを活かしてスレンダーと柔らかさを両立させた格好の藤堂海美を見て赤面する陸。
「う、うみちゃんこそ、なんでこんなところに」

 二人が同時に疑ったのは”いじわるめがね”と相手の関係である。
先に思考破綻して顔を真っ赤にして暴れだしたのは海美だった。土足であがりこんで”いじわるめがね”を殴ろうとした。

「ちょ、ちょっとまってうみちゃん!」
「離して! どこだ!”すけべめがね”!ぶっ殺してやる!」
「誰よそれ!」
 主命に殉じてしがみつく陸を引きずって口から瘴気を吐きながら歩き出す海美。
だ、駄目ぇと言って道を塞ぐ陸。

「せ、せめて靴は脱ごうよ、うみちゃん」

 恐ろしい形相というより泣きそうな顔で片足を曲げ靴を握って玄関に投げ捨てる海美。
もう全然何も考えられないけどとりあえず”いじわるめがね”をぶん殴って私は泣くと思う海美。

 子供部屋のドアを蹴破るように開く海美。
動きが、止まった。

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