最終日 壬生屋と瀬戸口
壬生屋未央は、最近寝不足で食事をしてないかのように調子が悪い。
ちょっと歩くと、倒れそうになる。
すぐ支えられる。支えたのは、大恋愛の末に結ばれた、彼女の想い人だった。
名前を瀬戸口隆之、という。優男を返上して、今は飄々とした騎士をやっている。
「大丈夫……じゃないな。休め」
瀬戸口にしなだれるというよりも身をまかせて、ちょっと広い額に裏返した手をあてる壬生屋。
「ええ。ごめんなさい。おかしいな。充分休んでいるはずなのに」
頬をかく瀬戸口。
「すまん、俺のせいだな」
頬を赤くする壬生屋。
「ち、違います」
瀬戸口は壬生屋を抱きしめながら、いや、他にもあるからなと、言った。
「病院に行こう。うちの大将には休暇をだしている」
「ごめんなさい……」
壬生屋は、目を閉じる。顔は、蒼白だった。
ちょっと歩くと、倒れそうになる。
すぐ支えられる。支えたのは、大恋愛の末に結ばれた、彼女の想い人だった。
名前を瀬戸口隆之、という。優男を返上して、今は飄々とした騎士をやっている。
「大丈夫……じゃないな。休め」
瀬戸口にしなだれるというよりも身をまかせて、ちょっと広い額に裏返した手をあてる壬生屋。
「ええ。ごめんなさい。おかしいな。充分休んでいるはずなのに」
頬をかく瀬戸口。
「すまん、俺のせいだな」
頬を赤くする壬生屋。
「ち、違います」
瀬戸口は壬生屋を抱きしめながら、いや、他にもあるからなと、言った。
「病院に行こう。うちの大将には休暇をだしている」
「ごめんなさい……」
壬生屋は、目を閉じる。顔は、蒼白だった。